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●国際自動車業界共通のGlobal・xNX構想

急速なグローバル化を進める日本の自動車メーカーは、すでに米国や欧州に開発拠点、製造工場、販売店網を構築して、現地の部品企業やサプライヤーと取引し、開発、生産、販売を行っています。
また、日本のサプライヤーも欧米に進出し、日系のメーカーのみならず、欧米のメーカーとの取引も拡大させています。JNXは、もともと国際接続を前提として、米国のANXをベースに作られました。これまでは、国内での立ち上げを優先して進めてきましたが、今後は、企業活動がますますグローバル化していくなかで、情報システムとしてもグローバルな接続が求められることとなります。
このような自動車業界のグローバルな取引関係が現実のものとなっているなか、JNXは北米のANXとの相互接続ばかりでなく、欧州のENX(European Network eXchange)、さらに豪州や韓国などの業界共通ネットワークとの相互接続が検討され、推進されています。

 

●これからのJNX
JNXは、自動車メーカーと部品メーカーをつなぐネットワークとして、また自動車業界の標準ネットワークとして、自動車生産におけるコスト削減に寄与しています。今後は、金型、治工具業界、素材産業、完成車流通などとのEDIの加速を進めていくだけでなく、アフターマーケットの分野でも用品・整備・保険など関連の業界への展開を図り、広く自動車の製品ライフサイクル全体を通じて形成される産業、市場に浸透していき、新しいサービスや需要を喚起していきます。
これによりJNXはビジネスの商取引を安全・確実に実施でき、企業活動の効率化、スピード化に寄与するとともに、国境を越え、業界を越えたグローバル・プラットフォームとして、日本の国際競争力の向上に貢献するものと思います。
さまざまな業界・企業の皆様の、JNXへのご加入をお待ちしています。

図22●国際相互接続に向けて・Global-xNX構想

■JNXの通信インフラ
プロトコルとは、コンピュータとコンピュータがネットワークを利用して通信するために決められた「約束事」です。メーカー、CPU、OSなどが違うコンピュータ同士でも、同じプロトコルを使うことで、互いに通信することができるようになります。
例えば電話を例にとると、自宅と電話局との電気的なやり取り、ダイヤリング、回線接続、呼び出し、通話、回線切断などの約束事(プロトコル)があり、電話機や交換機などがこれに則って電話接続が成立します。そして電話で会話をするとき、相手に応じて言語と用語を使い分けします。電話回線が接続すればこれらの約束事はあまり意識せず、それ以降はどんな言語を使っても、何を話しても問題ありません。電話においては、会話のプロトコルと電話のプロトコルはお互いに干渉し合うことなく機能しているのです。こうしたプロトコルは、階層構造で表現することで、管理や認識がしやすくなります。
こうした複雑多岐に及ぶ通信プロトコルを整理したモデルが、7階層のOSI参照モデルです。OSI参照モデルは、ネットワーク議論をする際の基となるモデルで、各層の大まかな役割を決めているだけです。OSI参照モデルではネットワークの構成を物理的なケーブルから、それに流す電気信号、そして論理的な構成までを第1階層から第7階層までの7つに階層化することで各階層を独立化し、システムのある階層を変更してもその影響がシステム全体に及ばないような拡張性や柔軟性を持っています。物理的な構造、論理的な構造をモデル化した基準となるのが、ISO/ OSIモデルです。JNXの通信も、こうした複数の約束事(プロトコル)のうえで実現されています。
コンピュータネットワークの歴史はOSI(Open Systems Interconnection)によるオープンシステム化と標準化の歴史とも言えます。国際標準化機構ISO(International Standards Organization)がOSIプロトコル体系や、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を示し、システム内、システム間におけるプロトコルの水平性と独立性の維持を図る仕組みが標準化したことにより、異種メーカー同士の間でもネットワークアーキテクチャの構築が容易になりました。インターネットの世界ではTCP/IPが標準であり、デファクトスタンダードとして世界中で最も広く実装されているプロトコル体系です。
日本では通信回線自由化が85年であり、欧米に比べてネットワークの横への広がりが遅れていました。自動車メーカーは独自の系列型ネットワークを発達させ、系列化の発展に伴い多端末現象等の弊害が発生しました。その弊害を解消しようというのが、業界共通ネットワークJNXの狙いでもありました。

図23●OSI参照モデルの7つの階層
階層 名称 機能
7 アプリケーション層 アプリケーション間での通信の規定
6 プレゼンテーション層 通信のための付加的な制御
5 セッション層 通信のための付加的な制御
4 トランスポート層 データを透過的に転送するための規定
3 ネットワーク層 複数の装置を中継したデータ転送の規定(通信経路の規定)
2 データリンク層 隣り合う装置間での通信路の確立
(フレーム形式、アクセス方法等)
1 物理層 通信媒体に対する電気的・機械的インターフェイスの規定
 

 

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