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●CAD(Computer Aided Design)の標準化の取り組み

自動車メーカーがCADシステムの導入を開始したのは70年代から80年代前半ですが、当時のオンラインによるデータ交換はあくまで社内に限定されており、社外の部品メーカーとの間では磁気テープなどを介してデータ交換を行っていました。その後、各メーカー・グループ間のネットワーク整備が進み、90年代の初めからオンラインによる自動車メーカー・部品メーカー間のCADデータ交換が本格化してきました。
当初、CADと呼ばれる製品設計データは、形状データを主にして、部門内で限定利用されていましたが、やがて仕様管理へも導入されるようになり、異なった工程間で情報を共有し、同時並行で作業するコンカレント・エンジニアリングへと進化を遂げています。 
さらに現在では、同じ工程で各部門の担当者が情報を共有し、協調して仕事を行うコラボレート・エンジニアリングへ変化してきており、情報は社内から社外へ、さらには国内から世界へと広がりを見せています。
JAMAでは、CADの標準規格であるSTEPを日米欧共同で作成し、2000年10月に国際規格(AP214)の承認を取りました。
また、製品設計データの授受管理の標準化についても、2002年に日米欧で策定を合意し、検討を開始しています。
製品設計データの正確なデータ授受に欠かせない製品設計データ品質(PDQ:後述p.5)についても、欧米と共同作成し、日米欧統一規格を発表しています。

図3●CADデータ変換の変遷

 

●グローバル化とEDIの国際標準化
70年代に始まった企業内の情報化推進の流れは、製造工程の自動化・業務の効率化を目標としていましたが、80年代には関連企業内での電子情報交換が進み、個々のメーカーを頂点とした企業別EDIの進展へと変化を遂げてきました。
90年代からは、サプライヤーの取引の多様化・オープン化に加えて、企業・市場のグローバル化の波は国際取引を一層加速させ、グローバルに対応できるEDIが期待されています。
JAMAでは、こうした自動車業界のEDIの進展とグローバルな受発注におけるメッセージ標準を、EDIの国際標準であるUN/EDIFACT(United Nations rules for Electronic Data Inter-change For Administration Com-merce and Transport:国連・商業運輸標準電子データ交換)に決定し、受発注メッセージの標準化作業を欧米と協調して進めてきました。この結果に基づき、実用化に向けての運用ガイドラインを発行し、各社の適用拡大を推進しています。
また安価な汎用端末・印字機が利用できるように「JAMA−EDI標準帳票ガイドブック」を作成・発行し、同じく各社の適用拡大を推進しています。
さらなる発展として、グローバル標準ラベルの策定についても欧米と検討しています。

図4●日本におけるEDIの進捗状況

 

●自動車業界共通ネットワークのスタート
このような自動車業界のCAD/CAM(後述p.4コラム)やEDIなどの標準化活動において、情報通信ネットワーク自体の共通化・標準化も例外ではなく、JAMAでは自動車業界共通のネットワーク構築構想「JNX」(Japanese automotive Network eXchange:後述p.10)として標準化を進めてきました。
JNXは、自動車メーカーとサプライヤーとの間で、従来、個々に専用回線や商用VANで行われていたCADデ−夕交換や部品調達EDIなどを自動車業界共通ネットワークとして統合し、業務ごとの複数のプロトコル(規約)や、サプライヤーごとの複数の回線を集約化することによって、通信コストを削減し、さらには2次→3次→4次サプライヤーでも導入できるローコストな業界横断的なプラットフォームを実現する目的で生まれました。
JAMAは、98年よりJAPIA、日本自動車研究所、通信事業者と共同で、この自動車業界共通のネットワークの調査研究を進め、00年10月よりJNXとして営業を開始しました。
スタート時には数十社であったJNXも03年12月末には約670社が接続されるまでの自動車業界ネットワークに成長しました。
またグローバル標準にも対応しているため、海外との取引にも利用が可能であり、米国のANXとは03年1月より相互接続が行われ、グローバルな情報連繋を実現しています。
このように、自動車業界の情報システムはクローズからオープンへ向かって進展しています。

図5●JNX(自動車業界共通ネットワーク)構想図

 

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