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特集●日本のものづくり

日本の自動車技術を次世代に継承するために
「自動車技術の歴史に関する調査研究」まとめる

(社)自動車技術会 総務・会計グループ


自動車技術会ホームページとCD-ROM(右)

■自動車産業技術の伝承事業として
 1991年通商産業省・棚橋事務次官主催による「産業技術と歴史を語る懇談会」が発足し、自動車関連委員として日本自動車工業会会長・久米豊氏(当時)が参加しました。
 この懇談会において、工業立国であるわが国にとって、先達が生み出した産業技術は歴史の重要な一部であること、及び長期的発展基盤として次世代に継承していくことは大きな意義があるとの見解が報告にまとめられました。
 社団法人自動車技術会は通商産業省の要請を受け、94年度から「自動車技術史委員会」を設置し、日本自動車工業会の支援を得て、自動車産業技術の伝承を目的とする貴重な故実情報の蒐集と、わが国の自動車先達からの貴重な体験を聴集し、「自動車技術の歴史に関する調査研究報告書」としてまとめました。

■日本の自動車技術180選をHPで公開
 同委員会の「故実蒐集分科会」においては、自動車技術の車両及び車技術について、2,200件余りに及ぶ故実を蒐集しました。さらに、国立科学博物館の「産業技術資料調査の評価・保存・公開等に関する調査研究」要請に基づいて、そのなかから148件を選別して博物館に納め、現在幅広く国民に公開されています。その後、個別技術を中心に新たに32件を選出し、「日本の自動車技術180選」を当会のホームページで公開しています。
 また、先達からの聞き取り調査では、本人の業績あるいは埋もれた業績の再評価、時代を超えた技術者の交流を目的に63名の方々からヒヤリングを行いました。この調査結果は、次代を担うエンジニアへ技術を伝承するうえで貴重な資料となっています。

■「報告書」はCD−ROMで頒布
 このように、延べ350人の委員によって数多くの委員会、ワーキンググループを開催し、個別に技術資料調査やヒヤリングなどをしてまとめた「自動車技術の歴史に関する調査研究報告書」全7巻は、産業技術の歴史に関わる活動の意義について理解を得るため、全国都道府県立の図書館及び工学系大学・高専の図書館へ寄贈し、公開図書として大きな評価を得ています。
 現在、ホームページ閲覧者の方々から報告書の購入希望が多くあり、全7巻をCD−ROMにまとめ自動車技術会から頒布しています。詳細または購入方法等は自動車技術会ホームページ をご参照ください。(URL:http://www.jsae.or.jp

●「自動車技術の歴史に関する調査研究」の個別技術
分 野
企 業 名
項目・名称
生産技術 1953
トヨタ
かんばん方式
1955
マツダ
コーテッドサンド鋳造法(シェルモールド法)
1966
トヨタ
電着塗装
1970
日産
CAD(開発)
1986
日産
セラミックターボチャージャーローター
車両部品 1947
トヨタ
トヨペットSAのサスペンション
1955
スズキ
ラック&ピニオン
1958
富士重工
モノコックボディ
1964
トヨタ
クラウンオートドライブ
1966
富士重工
等速ジョイントの実用化
1967
トヨタ
2000GTのブレーキ
1971
日産
エレクトロアンチロックシステム
1971
富士重工
レオーネの2系統ブレーキ
1974
ヤマハ
モノクロスサスペンション(二輪)
1981
日産
ドライブガイドシステム
1982
本田
電子制御ALBシステム
1983
日産
フットセレクター
1984
富士重工
レオーネの電子制御エアサスペンション
1985
日産
HICAS
1987
本田
レジェンドのエアバッグ
1987
本田
プレリュードの4WS
1987
マツダ
車速感応型4WS
1989
日産ディ
レーザレーダー追突警報装置
1990
本田
NSXのボディ構造
トランス
ミッション
1959
トヨタ
トヨグライド(2速半自動AT)
1970
富士重工
4WD
1981
トヨタ
電子制御式4速AT
1983
三菱自工
FCT(フィンガーコントロールトランスミッション)
1984
いすゞ
NAVI−5
1987
富士重工
ECVTの開発
1989
日産
フルレンジ電子制御5速オートマチック
1997
日産ディ
ESCOT
ガソリン
エンジン
1966
富士重工
EA52(水平対向エンジン)
1966
ダイハツ
オイルマチック潤滑
1967
マツダ
ロータリーエンジン(10A)
1970
いすゞ
ECG1
1973
本田
CVCCエンジン(EC)
1975
富士重工
EA71(SEEC−T)
1976
トヨタ
12T(TGP)
1977
トヨタ
三元触媒システム
1977
日産
Z18
1977
マツダ
TC(安定燃焼方式)
1977
三菱自工
G11B(MCA−JET)
1979
日産
L20ET
1984
トヨタ
4AELUエンジン
1992
本田
NR750(楕円ピストン)(二輪)
1993
マツダ
ミラーサイクルエンジン(KJ−ZEM)
1994
トヨタ
リーンNOx触媒
1996
三菱自工
4G93(GDI)
ディーゼル
エンジン
1937
日本ディーゼル工業
KD2・3・4
1939
東京自動車工業
DA40
1967
いすゞ
いすゞD920型ディーゼルエンジン
1971
日産ディ
PD6(T)型直6
1972
いすゞ
6BB1
1981
日野
EP100型
1983
ダイハツ
CLエンジン
1996 日本電装 ECD−U2
●聞き取り調査(敬称略。五十音順)
秋山良雄 (富士重工)
阿知波二郎 (日産ディ)
飯能次夫 (イズミ工業)
石原康正 (トヨタ)
伊藤正男 (いすゞ)
稲川誠一 (スズキ)
稲村暁一 (ケイテック)
岩崎三郎 (日野自工)
上野正弘 (日本精工)
魚住順蔵 (愛三工業)
内山久男 (スズキ)
大須賀二朗 (ダイハツ)
大塚隆之 (大豊工業)
大東俊一 (京都大学)
奥村正二 (奥村特許事務所)
景山克三 (日本大学)
景山久 (運輸省)
金尾嘉一 (日産ディ)
河島喜好 (本田)
川原晃 (商工省)
楠兼敬 (トヨタ)
熊谷清一郎 (東京大学)
久米平助 (日立製作所)
河野利夫 (日産)
近藤政市 (東京工業大学)
斎藤孟 (早稲田大学)
佐々木定道 (日産)
佐々木紫郎 (トヨタ)
白井武明 (日本電装)
鈴木孝 (日野自工)
鈴本作良 (部品工業会)
関眞治 (三菱自工)
関口秀夫 (日野自工)
園田善三 (日産)
大道寺達 (関東学院大学)
高尾章 (日産ディ)
田中次郎 (日産)
堤穎雄 (トヨタ)
坪井信男 (富士重工)
豊田英二 (トヨタ)
豊田章一郎 (トヨタ)
長岡章 (富士重工)
中塚武司 (いすゞ)
中村健也 (トヨタ)
中村弘道 (日産)
鍋谷正利 (日産)
野口正秋 (トヨタ)
長谷川龍雄 (トヨタ)
長谷川武彦 (ヤマハ)
原禎一 (日産)
原田元雄 (日産)
古浜庄一 (武蔵工業大学)
松本清 (トヨタ)
水沢譲治 (いすゞ)
持田勇吉 (三菱自工)
百瀬晋六 (富士重工)
八木静夫 (本田)
山岸曦一 (富士重工)
山田剛二 (三菱自工)
山本健一 (マツダ)
家本潔 (日野自工)
葭原和典 (運輸省)
渡辺守之 (マツダ)

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