3.盗難防止対策の歩み
●自動車業界の努力
わが国の自動車業界では、これまで自動車盗難対策を、以下のように実施してきている。
1)昭和61年対策
- キーの種類を1,000種以上に多様化
- 欧州基準と同等のキーシリンダー強度
- ピッキング対策
- トランクキー取り付け強化
2)平成元年対策
- エンジンキーの抜き忘れ防止対策
キーを抜き忘れたとき、運転者に注意を喚起する音を鳴動する機能の付加
- ドアのカギ穴からのエンジンキー複製防止対策
2ウエイキー方式(ドア用とエンジン用の2つの鍵山を持つもの)等の採用
- 錠破壊強度の改良
シリンダー強度を向上させた錠等の採用
- 軽四輪トラックのステアリングロックの装備
上記対策は、平成元年の出荷車から順次実施され、平成8年にはすべての車で完了している。
これらの対策の結果、前出の図1にみられるように「キーあり」の盗難件数が年々減少する理由となっている。ただこれらの対策は、犯罪技術が巧妙化等している最近の手口には、十分対応できるものではなくなった。
3)大阪府警要望対応(平成9年)
- 電子式移動ロック装置(通称:イモビライザー*)の採用
- トランクキーのテールランプ部への組込み
後に述べるように、平成9年からイモビライザーの採用等が進んでいる。
*イモビライザー:Immobilizer/動かないようにするもの
4)平成11年12月、運輸省及び警察庁からの「自動車及びオートバイ盗難防止対策の推進」の要請と、これに対する対応
自工会は、運輸省及び警察庁からの要請に対して、関係委員会において検討を進め、その結果(「自動車盗難防止対策、オートバイ盗難防止対策」)をまとめ、平成12年3月にはその推進・強化を約している。
なお、対策の実施については、自工会会員各社が自主的に対応することとなっている。
●諸外国の盗難車対策
EUは、1995年に開催された交通法学会議で、自動車盗難防止のための施策のひとつとして、イモビライザーの義務付けを提唱した。これを受け、97年1月以降、域内の市場に出荷される新車の標準仕様として当該装置の装着を義務化することをEC指令として決定した。