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No.95 EUの新しい自動車流通規則

 2002年10月1日、EUにおける新しい自動車流通規則が発効し、2003年10月1日から適用されることとなった。
 この号では、巨大なEU市場における自動車流通の枠組みがどのように変更されたのか、それはどのような変化をもたらすのかについてレポートする。

  1. EUの巨大な自動車市場と日本の自動車メーカー
  2. EUの競争法と適用除外規定
  3. EUの自動車流通規則の変遷とその背景
  4. 新規則の要点
  5. 新流通規則の今後

〔主な内容〕
●EUの自動車市場は、米国の市場規模にほぼ匹敵するほどの非常に巨大な市場である。そこでは欧州の主要メーカーに加え、米系、日系メーカーの熾烈な競争が展開されており、自動車メーカーにとって、その販売・流通戦略は極めて重要である。
●EUでは、以前から、各国間における自動車税の相違などによる域内の自動車の価格差について指摘されており、大きな問題とされていた。この価格差を縮小させ、消費者がより自由な選択ができることを狙いとして、流通規則の改正が行われた。
●これまでの制度では、メーカーが販売店に対して、販売車種や営業地域を制限することが可能であったが、今回の改正により、販売店はすべてのメーカーの車種をどこの地域でも取り扱えるようになった。また、スーパーマーケット型の店舗やインターネットによる新車販売が可能になり、自動車修理業者や補修部品についても、消費者が、より自由に選べるようになった。
●新規則・1400/2002の改正の主なポイントは、以下の通りである。

  • 乗用車のみを対象としていた旧規則に対し、新規則では、軽商用車も含まれる。
  • 「独占的販売制度」「選択的販売制度」の併用が可能であった旧規則に対し、新規則ではいずれか一方しか採用できなくなった。
  • 旧規則では、ディーラーのテリトリー外での販売・宣伝活動を禁止していたが、新規則ではこれを認めるとともに、テリトリー外に販売拠点を設置することも認めている。
  • 競合ブランドを扱う際の条件を緩和し、競合ブランドの販売が促進されている。
  • ディーラーに対して、販売とサービスの提供の義務を廃止した。これにより、ディーラーはアフターサービスを認定修理業者に委託できることとなった。

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