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No.99 自動車技術の標準化

 自動車の生産や販売のグローバル化が進み、世界中で競争が激化しているなか、自動車技術の標準化は自動車メーカー及び関連企業、さらには自動車ユーザーにも大きなメリットをもたらしている。
 この号では、表面的には人目に触れにくい標準(=規格)について、また、日本において自動車技術の標準化を担う(社)自動車技術会の取り組みと役割についてレポートする。

  1. 工業標準化の意義
  2. 自動車の「基準」と「規格」
  3. (社)自動車技術会が実施する標準化事業
  4. JIS、JASO規格関連の活動
  5. 国際標準化機構(ISO)における活動
  6. 今後のISO活動とその課題

〔主な内容〕
●標準化とは、自由に放置すれば、多様化、複雑化、無秩序化してしまうものを、少数化、単純化、秩序化することであり、それにより、技術力や品質の向上、業務の効率化、コストの削減等、極めて大きなメリットをもたらすものである。
●標準は「規格」とも言い、法律のように強制力を持たない。わが国には国が定める日本工業規格(JIS)があり、自動車部門のJISはD部門として制定されている。また自動車業界の団体規格であるJASO規格も広く利用されている。
●一方、自動車は安全・環境の「基準」に適合していなければならず、わが国では、国産・輸入車の量産車を対象とする「型式指定制度」があり、道路運送車両法などによって規定されている。
●自動車部門の規格原案作成は、1960年に、その公平性・中立性を保つために、学術団体である(社)自動車技術会(自技会)が担うこととなった。その後、実績を積み重ねた自技会はISOの国内審議団体となり、2005年からはJIS規格作成を国から委任される特定標準化機関(CSB)に認定されるなど、国内及び国際規格の作成に大きく寄与している。
●国際規格(ISO)の標準化活動においては、日本の主張をタイムリーに行うことが必要である。最近の事例のひとつに、右ハンドル車に特例として認められていた左右逆転配置条項が、今年削除されることになっていることがあげられる。こうしたことについては改めて特例を認めさせるべく主張していくことが必要である。
●ISOにおいて、従来の欧州主導によるルール等の改訂に注意を払い、アジアの声を反映する提案を行うこと、自動車大国でありながら、日本と同様1票しか持たないアメリカとの連携を深めること、そして国際規格案の審議をリードすること等、これらを実施していくために、(社)日本自動車工業会は国際標準化活動について積極的な支援を行っていく。

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