資料2

設立趣意書

 20世紀の初頭、初の国産車が生産されて以来、すでに一世紀近い月日が流れ、今や自動車産業はわが国の基幹産業として、国内外において大きな期待と責任を担ってきております。その間、その時代時代において幾多の課題に直面し、交通安全対策、省エネルギー・省資源対策、近年では環境負荷低減に取り組み、一定の成果を上げてまいりました。

 来るべき21世紀の大きな課題のひとつは、「循環型社会の構築」であります。自動車関係業界では、これまでも特にリサイクル及び適正処理に関する問題への対応として、平成9年に策定された「使用済み自動車リサイクルイニシアティブ」に基づき、特定フロンの回収・破壊、エアバッグインフレーターの回収・処理、シュレッダーダストの減量化対策並びに管理票制度の運用等、主に使用済み段階での課題に自主的に取り組んでまいりました。しかし使用済み車の流通に携わっている販売事業者、整備事業者、自動車解体事業者、シュレッダー事業者等において、使用済み自動車の認定基準及び廃棄物の処理における各段階での業の許可にあたっての取り扱いの差異等が少なからず見受けられ、このような課題に対応するためには、自動車関係業界が一体となった取り組みが求められております。

また、このところ国内では、循環型社会形成推進基本法の制定、資源有効利用促進法や、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正とともに、容器包装、家電などといった製品・業種分野毎のリサイクルに関する法制度の整備が進展し、海外ではEUにおいて、不法投棄対策やリサイクル促進を目的に廃車指令の審議がなされ、本年10月21日に発効されるなど、「使用済み自動車リサイクルイニシアティブ」策定当時とは、自動車のリサイクル及び適正処理を巡る内外の状況が大きく変化しつつあります。

こうした状況の中で、21世紀の「循環型社会の構築」に向けた課題の解決のためには自動車関係業界が自ら基本的考え方及び具体的推進方策について整合性を図り、業界の統一歩調の下で使用済み自動車の処理を円滑化し、関係事業者間の相互の信頼関係を構築するとともに、自動車リサイクルの一層の高度化を促進し、環境問題への総合的な対策の確立及び効率的な取り組みを推進する自動車関係業界の横断的機関が必要となっております。

 以上のような認識のもとに、資源の有効な利用の向上及び環境の保全に資するため、自動車のリサイクル及び適正処理の促進に関する事業を行うことにより、自動車ユーザーの便益の確保及び国民経済の健全な発展を図り、もって国民生活の維持、向上に貢献することを目的として、ここに「財団法人自動車リサイクル促進センター」を設立しようとするものであります。

平成12年10月27日
設立者一同