福祉車両シンポジウム でかけよう いっしょに!シニアライフと福祉車両

プログラム

【第1部】 <テーマスピーチ> 14:00〜14:20  毒蝮 三太夫
テーマ:「もっと出歩け、外へ連れ出せ、これがジジ・ババの元気の素なんだ!」
【第2部】 <パネルディスカッション> 14:25〜15:30
毒蝮 三太夫/野々村 真/鎌田 実/遙 洋子

第41回東京モーターショー開催期間中の11月3日(火・祝)、幕張メッセ国際会議室において、福祉車両シンポジウム 「でかけよう いっしょに! シニアライフと福祉車両」が開催されました。
今後ますます進む高齢社会において、高齢者の方は何を望んでいるのか、その中で福祉車両はどのように関わり、何を期待されているのか。来場者と一緒に議論しました。

第1 部は、タレントの毒蝮三太夫さんによるテーマスピーチで、「もっと出歩け、外へ連れ出せ、これがジジ・ババの元気の素なんだ!」と題してユーモアの中にも真剣さを交えながら高齢者との関わりについて語っていただきました。毒蝮さんは、「お年寄りは話し相手が欲しい。さみしい。話し相手になってあげるだけでもそれは福祉活動なんだよ」、「本当はお年寄りは外出したいんだ。でもなかなか要望を口に出せない。そういう気持ちを周りがきちんと理解してあげないと」、など、普段お年寄りに身近で接しているからこそわかる立場から意見をいただきました。また、聖徳短期大学介護福祉学科の客員教授でもある毒蝮さんは、「介護士を希望する学生が以前に比べて減っている。仕事がきつい割に待遇は良くない、社会的地位も低いことが原因だ」とわが国の福祉を取り巻く厳しい現実を指摘。国や地方自治体と民間が力をあわせて、本気で福祉や介護に対する問題に取り組むべきと提言されました。

第2 部は、タレントで作家の遙洋子さんをコーディネーターにお迎えして、タレント・俳優の野々村真さん、東京大学高齢社会総合研究機構長の鎌田実さん、そして第1 部でテーマスピーチを担当された毒蝮三太夫さんにパネラーとして参加いただき、パネルディスカッション形式で進められました。
まずはコーディネーターの遙さんからのご挨拶。遙さんはご両親の介護経験からその大変さを痛感しており、「いつまでも、より人生を楽しむためにどんな工夫が必要なのか」などを話し合ってみたいと意気込みを語られました。
続いてディスカッションに入る前に、「福祉車両を取り巻く環境」について理解を深めてもらうため、データでわが国における高齢化の実態や福祉車両の販売台数、さらに高齢者の方がどのような趣味や娯楽に興味を持っているかなど、について紹介しました。この中で「旅行」「ウォーキング・ジョギング」といったアクティブな活動に興味を持っていると答えた人が多く、今後の高齢化社会の中で福祉車両に対するニーズがより高まっていくことが見込まれます。また街中で福祉車両に対するイメージをインタビューした様子や、実際に日常生活の中で福祉車両を使っている方を映像で紹介しました。
ここからパネリストによる議論に入りました。
まず高齢者を介護する世代の代表として参加された野々村さんから、「福祉車両があれば両親も遠慮することなく旅行や買い物に出かけることができる。普通の乗用車だと乗り降りが大変だし、それが外出することの障壁になっていると思う。乗り降りが楽な福祉車両なら外出することへの敷居が低くなるはず。問題は価格や販売店など、福祉車両の情報をどこで得たらいいのかがわからないという点。そもそも福祉車両にこんなにコンパクトなモデルがあることも今回新発見だったし、もっとPRなどの情報発信も必要なのでは。」との発言があり、毒蝮さんからは、「“福祉車両”という言葉が重々しい。福祉車両は見た目も乗用車と変わらず、その機能がオプションとしてついているだけだ。思っていたよりも福祉車両はカッコイイ。」、「車(という空間)で一緒に外出することで車内での会話も生まれ、コミュニケーションが取りやすくなる。車内がひとつの住空間になるといい。」、「特別なものではなく、普通の生活に溶け込んでいる普通の車であってほしい。」と福祉車両を特別意識することはないことを強調されました。
さらに、福祉車両の専門家として参加された鎌田先生からは「特別なものではない、ということはとても大切。知られていないという理由の他に、その“特別”という意識が購入の際の壁になっている」 「コストダウンの実現とモデルバリエーションの拡大など、メーカー側の努力にも目を向けてほしい」といった意見が出されました。  続いて来場者も参加した意見交換が行われ、来場者からは福祉車両に対する様々な意見や要望が述べられ、パネラーだけでなく来場者も積極的に参加することで一体感のあるディスカッションとなりました。
シンポジウムの最後に「でかけよう いっしょに! シニアライフと福祉車両」というテーマについて、パネラーの皆さんから「ひとことメッセージ」が発表されました。遙さんからは「生きこなす…ただ生きるだけでなく、自分の思うように生きていくために、生きこなす技術が必要。そういった意味で福祉車両は頼りになるし、今後福祉車両を日頃から“便利カー”として扱っていきたい」というメッセージが、毒蝮さんからは、「お年寄りもルールを守ろう。笑顔で…素敵な笑顔で若い世代の見本となるお年寄りになってもらいたい。素敵な笑顔をつくれば、交通事故の防止、少子化の歯止めにつながっていくはず」とのメッセージが寄せられました。
一方、野々村さんは「親の笑顔 大好きです…第2、第3の人生をいつまでの笑顔で、いろんなところに外出して、生き甲斐をいろんなところで見つけて欲しい」と、そして最後に鎌田先生からは、「普通 あたりまえ…福祉車両の存在が特別でなく当たり前の社会になって欲しい」とのメッセージが寄せられました。
シンポジウムは、コーディネーターの遙さんから「家族も含め、高齢者とのコミュニティやつながりがより必要になってきます。そのためにも福祉車両の活躍にも期待したいですし、福祉車両がより身近になるような土壌作りやインフラ作りなど、“福祉車両型の街づくり”に期待します」との言葉で締めくくられました。