モビリティビジョン2050
- HOME
- 自工会の活動
- 安全
- モビリティビジョン2050
- “モビリティビジョン2050”ダイアログ ~テクノロジーで発展を見せる 新たなモビリティの価値創造~を開催いたしました!
“モビリティビジョン2050”ダイアログ ~テクノロジーで発展を見せる 新たなモビリティの価値創造~を開催いたしました!
2025年11月6日(木)に、「Japan Mobility Show 2025」の未来モビリティ会議ステージプログラムにて、“モビリティビジョン2050”ダイアログ ~テクノロジーで発展を見せる 新たなモビリティの価値創造~を開催いたしました。 ご参加頂きました皆様、誠にありがとうございました。
4回目の開催となった今回は、Japan Mobility Show 2025の機会を捉え、改めて幅広い皆様にモビリティビジョン2050の趣旨と込められた思いをご共有するとともに、生成AIでも注目度が増すデジタルテクノロジーによる新たな価値創造に焦点を当て、弊会 安全技術・政策委員会 車両安全部会/NTTドコモビジネス様より、取り組み事例や協創における要諦等をご紹介頂きました。
当日は、弊会より“モビリティビジョン2050”に係る来年度以降の取組みも紹介しております。
<開催概要>
オープニングトーク
- 2022年に発表したモビリティビジョン2050は、コロナ禍に策定したものであり、自動車業界としても生き残りをかけてより広く社会に貢献しなければならない、という危機意識が織り込まれている。モビリティが果たすべき役割を「移動」に留まらず「社会に貢献する資産として活かす」/「新たな機会・体験を創出する」と広く再定義し、社会・生活者を中心により多くの協創パートーナーと連携していく決意を示した(木津部会長)
- ビジョン実現に重要となる協創パートナーとの更なる連携拡大を目指し、継続的にダイアログを開催。今回は4回目に該当し、生成AIや5G等、改めて着目されるデジタルテクノロジーによる新たな価値創造に焦点
①「D-Call Net(救急自動通報システム)の現状と今後の展望」
(一般社団法人 日本自動車工業会 安全技術・政策委員会 車両安全部会 副部会長 神野 義久 氏)
- 概要:自動車業界と医療-行政-大学連携により実現した、ドクターヘリ緊急自動通報システムの概要と効果に触れて頂きつつ、2015年11月試験運用開始時は9病院であった協力病院数が2025年現在は64病院へ拡大、搭載車両もJNCAP評価対象となり2024年末で累計860万台に到達等、その発展の歴史をご紹介。加えて、夜間や悪天候時にも出動可能なドクターカー連携や交通弱者への対応等、今後の更なる進化の方向性もご紹介頂いた
- 質疑:「産・官・学・医」連携をキーワードとして挙げて頂いたが、協創パートナー拡大を進めていくにあたり、重視/苦労した点はどこか?
─ 高い志で働かれている医師の皆様には、当初高級車のみ搭載が進んでいたコネクティビティサービスの一環としては理解頂けず、より幅広い車両へ搭載を進める働きかけを加速していった点は契機の一つ(神野様) - 質疑:安全・安心以外の視点も含めた、将来への拡がりをどのように考えているか?
─ 例えば、コネクティビティは搭載されているSOSボタンを押せば、煽り運転や水没時対応時等、事故以外の緊急時対応も可能。V2N(Vehicle to Network)という概念が示している通り、クルマ以外の外の世界との繋がることにより、実現できる価値は数多存在すると考えている(神野様)
②「モビリティ×通信 ~IOWNとデジタルテクノロジーによるモビリティ価値の拡大~」
(NTTドコモビジネス株式会社 イノベーションセンター IOWN推進室室長 山下 達也 氏)
- 概要:同社の未来への羅針盤である「テクノロジーロードマップ2025」の要素の一つである、“自動運転遠隔制御”へ「通信安定化ソリューション」を通じて貢献を果たしていく旨を触れて頂きつつ、千歳市における自動運転バス実証や大阪万博でのモビリティ実証等、実際の実証事例もご紹介。加えて、AIコンピューター拡大により顕在化する消費電力問題に対し、光電融合技術を活用したIOWN技術により貢献を果たしていく将来像もご紹介を頂いた
- 質疑:通信安定化×自動運転は一つだが、AIや通信を通じたモビリティ価値の創出例で他に想定されることは?
─ 例えば前述のD-Call Netの取組みがAIを活用しより高度化するというのもあるかもしれないし、「交通事故死」ではなく「交通事故」をゼロにするために、スマホのスケジュールと連携しお酒を飲む予定が入っていたら通知する等、飲酒運転の検知をより正確に出来ることもあるかもしれない。 AIエージェントという考え方のように、スマホを始めとした身の回りのものとクルマが繋がることで出来ることは更に広がっていくと考えている(山下様)
クロージングトーク
- 両者のプレゼンを聞いて、熱い思いがあれば世の中を動かせること、身近なところに素晴らしい技術があることを感じられた(木津部会長)
- お互いの取組みに対する共感は深い。繋がらなければ実現出来ない価値がある中、最初の一歩をどう超えていくかは改めて重要と感じた。あらゆるエリア/領域で繋がることは出来る時代になってきたが、環境に合わせた最適通信環境やAI活用の拡大は、更なる発展に繋がると考えている(神野様/山下様)
- ビジョン実現に向けた弊会の活動は、今後も継続拡大。まずは、企業間の交流の場を創出するべく、弊会としても協創プラットフォーム“AUBA”へ参画を決定。色々な方々とのディスカッションを行っていくことが肝要と考えている故、是非契機と捉えて皆様と連携を深めさせて頂きたい(木津部会長)

