ニュースリリース

2021年度軽自動車の使用実態調査について

一般社団法人日本自動車工業会(会長:豊田 章男)は、2021年度に実施した軽自動車使用実態調査の結果を取りまとめました。
本調査は、1981年より隔年で実施しており、軽自動車の使用状況や軽自動車ユーザーの生活意識・消費行動の実態から、社会の要望に対して軽自動車が置かれている位置づけを明らかにすることを目的としています。
今回の調査では、大きく捉えると以下のような特徴が見られました。

1. 軽自動車の使用と購買実態

今回の使用実態調査では新型コロナ禍による以下のような行動変化が軽自動車のユーザー層や使用実態に大きく影響しました。

  • 外食、友人知人と会う、ショッピング、旅行等外向きの活動が減少した。
  • 家庭では収入、事業では業績に影響した。
  • 公共交通機関の利用を控える一方で車の利用を増やした。特に人口密度の高い地域で顕著。

上記の行動変化により、

  • 軽乗用系、軽キャブバン、軽トラックとも運転者の高齢化が進んでおり、高齢者の買替意向なしが高いことから今後の需要へ影響の可能性あり。
  • 軽乗用系は、トール型・スーパートール型が保有の中心で、通勤・通学、買物、レジャーなど使用用途は多岐にわたる。車使用面での購入が増えており、サイズが小さいことを理由に購入。
    使用状況では一人での乗車、短距離移動が増加しており、コロナ禍の影響がうかがえる。
  • 軽キャブバンは、商用用途に加え、乗用用途での使用も多く、仕事・商用に加え、買物、レジャー、送迎など幅広い用途で使用。狭い道に入っていける、荷物の積み下ろしがしやすいなど仕事面の理由で購入。
    使用頻度や走行距離が減少しており、コロナ禍により車利用が減少した。
  • 軽トラックは、農用用途が主で、農用以外での使用は減少。軽トラックからの買い替えがほとんどを占める。
    荷物の積み下ろしがしやすいなどが購入理由の上位にあがり、農業での使用を踏まえ購入。軽トラック全体としては使用頻度が減少、農用用途以外では月間平均走行距離も短くなっており、コロナ禍の影響により使用が減少した。

2. 軽自動車の存在意義

  • 軽自動車は、公共交通機関が不便な人口密度の低い地方部に多く普及している。
  • 人口密度が低い地域ほど使用割合が高く、車での移動が前提になっており、軽自動車はライフラインの存在。
    公共交通機関でのアクセスが悪く、車がなくなると移動の代替手段がないため生活に影響する。
    高齢者の割合が高く、世帯年収も低く、軽自動車がなくなって大きな車しか使えなくなった場合、経済面での影響が大きく、車保持が困難になる。
  • コロナ禍で人口密度が高い地域では車利用用途が広がり、必要度が上昇。
  • 軽ユーザーの約5割を占める高齢者は、日常的な移動手段のほか、様々な用途で軽自動車を使用しており、生活を充実させるために不可欠な存在。
    また、雇用延長により仕事が継続する60代前半は次回購入意向が上昇。
  • 軽ユーザーの6割強を占める女性は、生活の足として「ほとんど毎日」軽自動車を使用。
    軽自動車がなくなった場合には経済面に加え、「大きな車は運転できない」「道路条件の関係で行けないところがある」といった運転面での問題もあり、日々の生活行動に影響する。
    また、コロナ禍によりパートタイムでの仕事が減少し、世帯年収が減少。軽自動車がなくなることで車保有にも影響する。

3. 安全技術に対するユーザー意識

  • 40歳以上では運転に対する不安を感じており、年齢が上がるほど身体的衰えからくる不安を強く感じている。軽自動車に対しては安全性イメージが向上しており、軽選択の重要なファクターになっている。
  • 先進安全装備・機能の装着意向は「衝突被害軽減ブレーキ」「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」「後側方衝突防止支援システム」が上位にあがっている。ただし、安全装備・機能への支払いは「追加費用なし」が約3割、「3万円未満」が約2~3割。
  • 商用車も乗用車と同様に安全性能を求めており、安全装備・機能の装着意向も高い。

4. 次世代環境技術に対する関心度

  • 「ハイブリッド車」「電気自動車」の認知は約9割あるものの、購入意向は2~3割未満にとどまる。
  • カーボンニュートラル宣言認知後の購入意向車は電気自動車とハイブリッド車が増加、ガソリン車は減少している。
  • 各環境対応車とも懸念点は「価格が高い」ことが上位。「わからない」が3割以上おり、次世代環境対応車そのものの理解がまだできていない。
  • 軽トラックで電気自動車への認知・関心・購入意向が上昇。
  • 電気自動車の購入意向は前回より1割弱上昇。「環境にやさしい」、「今後当たり前になる」とのイメージが高い一方で「価格が高い」、「充電施設の数や場所が少なそう」、「満充電当たりの走行距離が短そう」といったイメージも高い。
  • カーボンニュートラル宣言については、内容も含めて知っている人は3%にとどまる。

5. 軽自動車の持つ魅力点

  • 軽自動車購入時に重視する点は、スーパートール型購入者は「室内全体が広いこと」、女性は「小回りが利きやすいこと」「乗り降りがしやすいこと」、子供独立者は「駐車がしやすいこと」が高くなっており、小さいボディサイズであることが車選択における重要なポイント。
  • 女性や未婚+夫婦のみ世帯では購入時の重視点として「スタイル・外観」「内装色」が高く、デザイン性も魅力の一つとして捉えられている。
  • 約8割が軽のイメージが良くなったと感じており、「デザイン」「室内空間」「安全性能」が理由の上位。
    スーパートール型の投入や先進安全装備の充実が軽自動車の魅力をより一層高めていると思われる。
  • 次回軽自動車を選択する理由は、「税金が安いこと」など経済面の理由の他に「運転がしやすいから」という使用面での理由があり、女性でその割合が高くなっている。

<調査設計概要>

全国訪問留置調査
  • 調査対象 :軽自動車を保有する世帯及び事業所
  • 総回収数 :3,013サンプル(軽乗用車1,821サンプル、軽ボンバン313サンプル、軽キャブバン374サンプル、軽トラック505サンプル)
  • 調査時期 :2021年10月1日~11月23日
  • 調査手法 :訪問留置調査
WEB調査
  • 調査対象 :全国20-79歳男女の免許保有者
  • 総回収数 :1,097サンプル(軽自動車803サンプル、普通自動車294サンプル)
  • 調査時期 :2021年12月7日~12月12日
  • 調査手法 :自記式WEB質問紙調査(インターネット調査)
インタビュー調査
  • 調査対象 :軽乗用車/登録乗用車の主運転者かつ主購入決定者で3年以内に乗用車の購入意向がある方
  • 総回収数 :15名
  • 調査時期 :2022年1月27日~29日
  • 調査手法 :オンラインデプスインタビュー調査

※調査の詳細は調査報告書をご覧ください
※報告書は一般向けに配布するとともに、当会ホームページにも掲載します。

資料

以上

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