記者会見

自工会 記者会見を実施

自工会は5月23日、都内で記者会見を実施しました。今回は会長の片山正則(いすゞ自動車会長)は会場とオンラインで参加した報道陣に対し、自工会の長期ビジョン策定を開始した件や、ビジネス向けジャパンモビリティショーに関する企画などを紹介、またサプライチェーンにおける適正取引に関してコメントしました。また本件に関し個社として日産の内田社長より状況の説明がありました。

なお副会長で自工会専務理事の永塚誠一に代わり、本日松永明が副会長・専務理事に就任し会見に臨んでいます。

記者会見アーカイブ(中継録画)
会長 片山 正則(いすゞ自動車 代表取締役会長)
会長 片山 正則(いすゞ自動車 代表取締役会長)

本日は私からは3点の件に関しましてお話をさせていただきたいと思います。

まずは適正取引についてでございます。適正取引の推進につきまして、自工会では、3月の公正取引委員会からの勧告を踏まえ、下請け取引についての緊急点検を実施しておりますが、この点検を進めている中で、一部の会社で不適切な行為が行われている疑いも指摘されておりました。徹底した調査を継続して参ります。

自工会としては今回の事案を大変重く受け止めており、会員14社で今一度襟を正し、法令遵守を大前提とした取引をサプライチェーン全体で推進することで、550万人の仲間と日本の競争力強化に貢献するべく、本日の理事会で再発防止策や今後の仕入れ先の皆様方とのコミュニケーションの仕方を徹底的に議論いたしました。

具体的には「下請法の遵守」をあらためて全社で徹底し、違反行為の未然防止に努めるほか、日本自動車部品工業会(部工会)とも連携して「原材料費・エネルギー費の上昇分については適切なコスト増加分の全額転嫁」を、「労務費については仕入先と協議の上での適正な転嫁」を進めて参りたいと考えております。

またこの2点については、今月末に改訂・公表する「適正取引の推進と生産性・付加価値向上に向けた自主行動計画」とその実効性を高めるための「徹底プラン」についても明記し、これを実行して参ります。

サプライチェーン全体への浸透に向けては道半ばではございますが、今後も「日本のものづくりの競争力確保」 と 「健全な取引環境の構築」に、自工会・部工会が一丸となって取り組んで参る所存です。

続きまして、自工会の「ビジョン」についてお話しをさせていただきます。先月G7気候・エネルギー環境大臣会合がイタリア・トリノで開催され、道路部門の脱炭素化に向けて、マルチパスウェイの有効性や、保有車両からのCO2を削減する重要性が改めて示されました。

日本の強みは、大型車から軽、二輪車のフルラインナップです。これまで自工会は、各社がマルチパスウェイで技術開発を進めることで、CO2を「今すぐ・みんなで」減らす、そして「日本の競争力強化に貢献する」ために取り組んでまいりました。今回、自工会の活動を改めて整理し、10年先の日本の自動車産業の「あるべき姿」を見据えた今後の道筋を示す「ビジョン」として、皆さまにより理解できる形でお示ししたいと考えております。このビジョンを指針に、未来のモビリティ社会を見据えた税制のあり方であったり、簡素化・ユーザーのご負担の軽減を軸に様々なステークホルダーの皆さま方と議論ができればと考えております。また、「ビジョン」は、現在取り組んでいる「7つの課題」のバックボーンであり、自工会政策の連続性を担保するもので、いわゆる「体幹」 になるものと考えております。

そして最後に、Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー)についてお話をさせていただきます。

今年もJapan Mobility Showをビジネスイベントとして開催し、豊かな未来を一緒に創る仲間を広げていきたいと思います。今年はいわゆる「休催年」となりますが、Japan Mobility Showの連続性を担保するということもあり、開催したいと思います。ただ、開催の形態に関しては、第1回Japan Mobility Showとは違って、よりビジネスサイドに焦点を当てたようなものになると思います。

この辺りは今後のまた計画がより具体的になったときにお話をいたしますが、そのようなモビリティショーを考えております。

昨年初めて開催したJapan Mobility Showは、「東京モーターショー」という「展示会」から、多くの仲間と一緒に幅広く未来を提示する「共創プラットフォーム」へと進化しました。これは、自動車産業がモビリティ産業へと変革を進め、より多くの仲間と一緒に、移動だけではなく、社会課題の解決や新しい価値を創造し、豊かで夢のあるモビリティ社会を創りたいという想いから作り上げたものです。

今回はビジネスイベントとして、「共創プラットフォーム」のアップデートにつながる3本の柱に焦点を当てたいと思います。

1つ目は、一緒に未来をつくる仲間づくりの継続として、スタートアップや事業会社など多くの仲間の皆さま方との技術やサービスをご紹介するブース出展です。

2つ目は、事業共創の推進として、多くのスタートアップの方々と事業会社のマッチングなどを行います。

3つ目は、豊かで夢のある未来のモビリティ社会の実現に向けた情報発信としてのビジョンや課題などについて、我々正副会長・理事からもお話しをさせていただければと思っております。

会期は、今年の10月15日から18日、幕張メッセで開催いたします。

また、日本を代表するデジタルイノベーションの総合展である「CEATEC 2024」との併催イベントとして連携を図って参ります。IT・エレクトロニクス産業などの皆さまは、モビリティの価値・体験を拡張させる、沢山の要素やアイディアをお持ちですので、皆さまとの連携をきっかけに、一緒に豊かで夢のある未来の構築を目指して参りたいと考えております。

今年はビジネス向けのイベントになりますが、来年は一般のお客様向けのショーケースを開催し、毎年交互に実施して参りたいと思っておりますので、是非、メディアの皆さまにもご協力のほどよろしくお願いいたします。

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