ニュースリリース

2025年度二輪車市場動向調査について

一般社団法人日本自動車工業会(会長:佐藤 恒治)は本日、2025年度に実施した二輪車市場動向調査の結果を取りまとめ、発表しました。
本調査は、新車購入ユーザーにおける特性や使用状況、今後の購入や保有の意向などを隔年毎に調査し、需要の質的変化の見通しに役立てようとするものであります。
郵送調査に加えFGI調査を実施することで、定量、定性両面からユーザー動向を明らかにしました。

I-1.新車購入ユーザー調査結果

  • 二輪車需要台数は、2015年度以降30万台後半水準で推移したが、2021年度にはコロナを機に“密”を避けた移動が可能な二輪車の有用性が認められ、42万台を超えた。その後はコロナ禍以前の水準へ戻っている。
  • 保有台数の推移は緩やかな減少傾向が続いたが、2022年度に微増した後、再び微減傾向にある。
  • 平均年齢は56.5歳であり、40代以下の構成比は21%となっている。
  • 週間使用日数は前回平均の3.1日から3.2日に微増し、月間走行距離平均235kmから229kmへ微減した。
  • 購入形態は53%が買い替え(前回52%)、再購入が19%(前回19%)、増車17%(前回16%)、新規11%(前回12%)と買い替えと増車が微増、新規が微減している。
  • オンロードユーザーを中心にツーリング(宿泊・日帰りとも)経験率は高く、今後の意向では特に宿泊を伴うツーリングが高い。オンロードユーザーはサーキットでの体験走行やミーティング・オフ会なども高い。
  • 二輪車継続乗車意向で「継続乗車意向あり」が多い傾向は前回と変わらない。

I-2.トピック調査結果

  • スクーター軽二輪/小型二輪ユーザー、オンロード小型二輪ユーザーの装着率が「LEDヘッドライト」「ABS」を中心に高い。
  • 希望する機能・装備は、全体では「LEDヘッドライト」「グリップヒーター」が上位。オンロードユーザーは「ETC車載器」の希望率が高い。
  • ファミリーバイク特約を含む任意保険の加入率は91%にのぼる。
  • 「新基準原付」の認知率は高い。スクーター/ビジネスの原付第一種、原付免許保有者、女性中高年層の関心が高いが、購入検討の意向者は少数にとどまる。

II.非購入、非保有者調査結果

  • 非購入者、二輪非保有者、免許非保有者いずれも、今後やってみたいと思うものはツーリングが多い。
  • 非購入者及び二輪非保有者では、免許取得理由として「ツーリングがしたい」「以前から興味があった」が多い。
  • 二輪非保有者及び免許非保有者は、「魅力的な商品づくり」「運転マナー向上・事故撲滅」「魅力・楽しさの情報発信」への取組みを望むほか、免許取得意向がある非保有の20代は「SNSの有効活用」も望んでいる。
  • 非購入者、二輪非保有者、免許非保有者における、新基準原付を認知している割合は20~30%前後である。
    非購入者  :免許を現在保有、二輪車を現在保有かつ過去10年以上購入無
    二輪非保有者:免許を現在保有、二輪車を現在非保有かつ過去保有経験有
    免許非保有者:免許の保有経験無、二輪車の保有経験無

III.FGI(フォーカスグループインタビュー)調査結果

  • 二輪車に乗る起源については、二輪車ユーザーからの働きかけやアニメ・映画のほか、レースやアルバイト等、実際に見て、乗ってみて興味を抱くケースがみられる。
  • 機能や装備に関し、「LEDヘッドライト」や「グリップヒーター」に対する購入意欲がみられる。グリップヒーターについてはハンドガードでの代替の指摘もなされた。
  • 若年層からは、「かわいい」、「扱いやすい」といった、親しみやすさを望む意見がみられる。
  • 新規顧客へのアプローチに向け、二輪車を体感する機会提供等、疑似体験を増やすべきという意見がみられる。
  • 任意保険の加入先は、保険代理店やインターネット等それぞれである。加入への意識は高い。
  • 新基準原付については、現行の原付第一種と比較した際の大きさや重量への不安がみられる。

IV.今後に向けて

  • 定量調査及びFGI調査結果を踏まえ、今後二輪車業界及びメーカーが留意すべき示唆点と、二輪車市場活性化に向けた二輪車業界、メーカーが取り組むべき方針について、整理を行った。

なお、上記の特徴ならびに詳細については報告書をご参照ください。
報告書は当会公式サイトにも掲載します。

以上

ご参考

2025年度二輪車市場動向調査の概要

1. 調査設計
(1) 国産車・輸入車購入者調査
調査手法 国産二輪車:郵送調査法(書面による回答とWEBによる回答併用)
輸入二輪車:インターネットモニターWEB調査
調査地域 全国
調査対象 国産二輪車:2024年6月~2025年5月の新車購入者(国内4メーカー ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキ)
輸入二輪車:2022年6月~2025年5月の新車・中古車購入者
対象者抽出 国産二輪車:調査応諾者より、タイプ別×排気量別の市場構成に合わせ対象者を割当、抽出
輸入二輪車:インターネット調査モニターより調査対象条件該当者を抽出
調査期間 2025年8月29日(金)~2025年9月24日(水)
サンプル数 4,164s
(2) 非購入、非保有者調査
調査手法 インターネットモニターWEB調査
調査地域 全国
調査対象 ①非購入者  :免許を現在保有、二輪車を現在保有かつ過去10年以上購入無
②二輪非保有者:免許を現在保有、二輪車を現在非保有かつ過去保有経験有
③免許非保有者:免許の保有経験無、二輪車の保有経験無
対象者抽出 インターネット調査モニターより調査対象条件該当者を抽出
調査期間 2025年9月1日(月)~2025年9月8日(月)
サンプル数 ①150s、②300s、③300s
(3) FGI調査
調査対象 二輪車保有・利用ユーザー及び非ユーザー
調査手法 面着及びリモート双方でのFGI調査
調査地域 首都圏(面着)、全国(リモート)
グループ 下記6グループ(1グループ3名)

①大型二輪免許・モデルを保有するユーザー
②普通二輪免許・モデルを保有するユーザー
③原付免許・モデルを保有するユーザー
④若年層ユーザー・非ユーザー
⑤リターンライダー
⑥二輪車に興味・関心を持つ非ユーザー
調査時期 2025年11月15日(土)、16日(日)
調査時間 1グループにつき、およそ1.5時間
2−1.新車購入ユーザー調査結果
1) 二輪車をめぐる諸環境
  • 二輪車需要台数は、2015年度以降30万台後半水準で推移したが、2021年度にはコロナを機に“密”を避けた移動が可能な二輪車の有用性が認められ、42万台を超えた。その後はコロナ禍以前の水準へ戻っている。
  • 保有台数の推移は緩やかな減少傾向が続いたが、2022年度に微増した後、再び微減傾向にある。
2) 二輪車ユーザーの特性
  • 性別は男性が中心で84%を占め、この傾向は変わらない。
  • 平均年齢は56.5歳であり、40代以下の構成比は21%となっている。
3) 二輪車に興味・関心を持ったきっかけ
  • オンロードは「友人・知人が乗っていた」、「乗っている人が楽しそうだった」、「乗り物としての魅力を感じた」こと等であり、スクーターやビジネスは移動手段として必要になったこと等である。
4) 使用状況
  • 週間使用日数は前回平均の3.1日から3.2日に微増し、月間走行距離平均235kmから229kmへ微減した。
  • タイプ別では、オンロードの大排気量モデルで月間走行距離が他より長い点が特徴である。
5) 需要構造の変化
  • 購入形態は53%が買い替え(前回52%)、再購入が19%(前回19%)、増車17%(前回16%)、新規11%(前回12%)と買い替えと増車が微増、新規が微減している。
6) 購買行動
  • 二輪車以外の乗り物との比較検討率は16%と前回(14%)からやや増加した。
  • 購入車の情報源は販売店の実物とWEBと動画サイトが中心だが、若年層では友人・知人の話やSNSが多い。
7) 二輪車の楽しみ方
  • オンロードユーザーを中心にツーリング(宿泊・日帰りとも)経験率は高く、今後の意向では特に宿泊を伴うツーリングが高い。オンロードユーザーはサーキットでの体験走行やミーティング・オフ会なども高い。
8) イベント参加状況
  • メーカーや販売店等が主催するイベントへ参加したことがある人は19%ビジネス原付第二種とオンロードユーザーの参加率が高く、モーターサイクルショーやツーリング仲間との交流会の参加率が高い。
9) 購入先の評価
  • オンロードユーザーはメーカー専売店、スクーターやビジネスユーザーはメーカー正規販売店での購入が多い。
  • メーカー専売店は「店の信頼感」など多くの項目で満足度が高い。
10) 点検・整備の状況
  • 購入二輪車の点検整備は購入先への入庫が多くを占める。
  • メーカー専売店への入庫理由は店の人の対応の良さのほか、「メンテナンスパックに加入したから」も高い。
11) 今後の意向
  • 二輪車継続乗車意向で「継続乗車意向あり」が多い傾向は前回と変わらない。
  • 環境変化別二輪車保有・乗車意向を見ると、「保有を中止する」が最も高いのは「駐車スペースがなくなった時」で53%と最も高く、次いで「経済的に余裕がなくなったとき」が47%となっている。
2-2.トピック調査結果
1) 購入二輪車の機能・装備の装着状況
  • スクーター軽二輪/小型二輪ユーザー、オンロード小型二輪ユーザーの装着率が「LEDヘッドライト」「ABS」を中心に高い。
  • 希望する機能・装備は、全体では「LEDヘッドライト」「グリップヒーター」が上位。オンロードユーザーは「ETC車載器」の希望率が高い。
2) 任意保険の加入状況
  • ファミリーバイク特約を含む任意保険の加入率は91%にのぼる。
  • 加入理由は「自損事故補償の全額自己負担が困難」が多く、未加入理由は「保険料が高額」が多い。
3) ヒヤリ・ハットの経験状況
  • 多くのユーザーがヒヤリ・ハットを経験している。
  • ヒヤリ・ハットの内容は「自動車との接触」が最も多く、次いで「走行中の横転や転倒」。
4) 「新基準原付」の認知状況
  • 「新基準原付」の認知率は高い。
  • スクーター/ビジネスの原付第一種、原付免許保有者、女性中高年層の関心が高いが、購入検討の意向者は少数にとどまる。
5) 二輪車貸出サービス
  • 全体の利用率は前回調査と同水準で低い。車種別ではオンロードユーザーの利用率が他に比べ高い。
  • レンタルバイクの利用が大半で、シェアバイクはほとんどない。
3. 非購入、非保有者調査結果
1) 二輪車意識
  • 非購入者、二輪非保有者、免許非保有者いずれも、今後やってみたいと思うものはツーリングが多い。
  • そのうち非購入者では、特に「オンロード保有者」におけるツーリングの比率が特に高い。
  • 二輪非保有者では、特に「再購入意向者」で「日帰りツーリング」「宿泊ツーリング」の意向が高い。
  • 免許非保有者では、特に「大型免許意向者」で「日帰りツーリング」「宿泊ツーリング」の意向が高い。
2) 今後の意向(免許、車両の取得)
  • 非購入者及び二輪非保有者では、免許取得理由として「ツーリングがしたい」「以前から興味があった」が多い。
  • 免許非保有者は、取得したい理由は「以前から興味があった」「ツーリングがしたい」「新たな趣味」が上位3項目である。「~20代」の取得したい理由は「新たな趣味」「以前から興味」が多い。
3) 新規顧客へのアプローチの検討
  • 非購入者は、「魅力的な商品づくり」「魅力・楽しさの情報発信」「気軽に入れる店舗」への取組みを望むほか、購入意向があるユーザーは「運転マナー・事故撲滅」も望んでいる。
  • 二輪非保有者及び免許非保有者は、「魅力的な商品づくり」「運転マナー向上・事故撲滅」「魅力・楽しさの情報発信」への取組みを望むほか、免許取得意向がある非保有の20代は「SNSの有効活用」も望んでいる。
4) 新基準原付について
  • 非購入者における、「詳細に知っている」と「大まかに知っている」をあわせた認知している割合は37%である。購入意向がある人は58%になる。
  • 二輪非保有者の認知している割合は18%と低い。免許非保有者の認知している割合は26%である。
4.FGI調査結果
  • 二輪車を実際に見て、乗ってみて興味を抱くケースや、個別の装備に関する意見、若者の意識など、主な意見を下記の通り整理する。
二輪車に乗ることになった起源
  • 二輪車ユーザーからの働きかけやアニメ・映画のほか、レースやアルバイト等、実際に見て、乗ってみて興味を抱くケースがみられる。
二輪車の機能や装備について
  • 「LEDヘッドライト」や「グリップヒーター」に対する購入意欲がみられる。グリップヒーターについてはハンドガードでの代替の指摘もなされた。
購入先販売店の評価
  • 「自宅からの距離」を重視する意見が多く、緊急時対応への期待にもつながる。
若者(20代以下)の意識調査
  • 「かわいい」、「扱いやすい」といった、親しみやすさが望まれている。
  • 友人・知人が二輪車に乗るようになればそれに影響される。
新規顧客へのアプローチの検討
  • 二輪車を体感する機会提供等、疑似体験を増やすべきという意見がみられる。
  • 女性向けであることを意識した情報提供やモデル開発を望む意見がみられる。
リターンライダーの購入きっかけ
  • リターンのきっかけは、四輪から二輪車への代替、四輪が利用不可となった等様々である。
任意保険の意識調査
  • 加入先は、保険代理店やインターネット等それぞれである。加入への意識は高い。
新基準原付について
  • 現行の原付第一種について、そのサイズや重量が適当である点を評価しており、それより大きなサイズ、重量への不安がみられる。
5.定量調査・FGI調査結果から得られる示唆点
  • 定量調査及びFGI調査結果を踏まえ、今回調査で設定した8つのトピックテーマに対する示唆点について、下記の通り整理する。
①二輪車との関わり起源 二輪車乗車のきっかけは、保有する二輪車のモデルタイプやサイズに応じ、実用性によるもの、趣味性によるものの大きく2パターンが存在する。
公的な情報発信のほか、ユーザーの日常的な情報発信、紹介等が重要となる。
②二輪車の機能・装備の意識 LEDヘッドライトやDC電源ソケット等、安全確保やツーリング時の利便性に寄与する機能・装備が望まれる。
グリップヒーターは人気ある反面、手の甲を温めることができないという課題も提示された。
③購入先販売店の評価 「店の信頼感」、「対応の良さ」が上位であり、これらの醸成、向上を店舗運営上重視すべき。
「便利な距離」は、物理的な距離に加え、心理的な距離の近さをも含めた点が満足度に反映される。
④若者(20代以下)の二輪車意識 デザイン性重視、あるいは旅行を楽しむための存在として捉える傾向が推測される。
また、友人・知人や家族といった、周囲の影響をより強く受けている様子もうかがえる。
⑤新規顧客へのアプローチ 魅力的な商品の開発、運転マナー向上の活動等が必要とされる。具体の意見として、二輪車体験ができる機会や、二輪車の周辺に位置する商品やサービスを含めた魅力の提供があげられる。
⑥リターンライダーの購入きっかけ 趣味性やかつての回想に起因しリターンするケースが多く、子育てが一段落し、ふと振り返った際にリターンする、といった様子を見て取ることができる。その際、家族等周囲の説得も課題となる。
⑦任意保険への意識 ファミリーバイク特約を含めれば、多くのユーザーは任意保険に加入済み。多くのユーザーが加入の必要性を認識する一方で、中には加入意識が相対的に希薄なユーザーもみられる。
⑧新基準原付への意識 ユーザーにおける認知率は相応に高い一方、興味・関心を抱くのは原付の運転が可能な免許を持つ層に限定される。日常の足としての適切な規模感が失われる不安を抱えるユーザーもみられる。
6.今後の二輪車市場活性化に向けた取組み方針
  • 定量調査、FGI調査の結果を踏まえ、今後の二輪車市場活性化に向けた二輪車業界、メーカーによる取組みの方針と、今回調査で設定したトピックテーマに関する方向性について、下記の通り整理する。

以上

資料

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